カポの使い方と位置の決め方【キー別早見表つき】
コード譜に「カポ2」「Capo 3」と書いてあるけれど、何のために付けるのかよくわからない——。弾き語りを始めたばかりの人がよくつまずくのが、カポ(カポタスト)です。
カポを使いこなせると、難しいコードを避けられるうえに、自分の歌いやすい高さで歌えるようになります。この記事では、カポの仕組みと付け方、そして「何フレットに付ければいいか」の決め方を、早見表つきで解説します。
カポとは:弦を押さえる「もう1本の指」
カポは、ネックに挟んですべての弦を同じフレットで押さえる道具です。カポを2フレットに付けると、開放弦の音が全部2フレット分(半音2つ分)高くなります。
つまり、カポを付けると押さえ方(コードの形)はそのままで、鳴る音だけが高くなるということです。
例:カポ2で「G の形」を押さえると、実際に鳴るのは A のコード。
カポの2つの使い方
使い方1:原曲のキーを、簡単なコードで弾く
原曲のキーが E♭ や B♭ のように、ギターでは押さえにくいコード(セーハの多いコード)ばかりになる曲があります。そんなときにカポを使うと、C・G・D などの押さえやすい形のまま、原曲と同じ高さで弾けます。
例:原曲のキーが E♭ の曲 → カポ3を付けて C の形で弾くと、E♭ のキーで鳴る。
コード譜サイトに「カポ3」と書いてあるのは、たいていこの使い方です。
使い方2:自分の歌いやすい高さに変える
原曲のキーが高すぎて(または低すぎて)歌いにくいときは、カポの位置を変えて高さを調整します。
- キーを上げたい → カポを高いフレットへ動かす(1フレットで半音上がる)
- キーを下げたい → カポを低いフレットへ動かす、またはカポを外す
例:譜面は「カポ4・G の形」だけど、サビが高くて苦しい → カポ2にすると、全体が半音2つ分下がって歌いやすくなる。押さえ方は譜面のまま変えなくてOK。
付け方のコツ
- 付けたいフレットのマス目の中で、ボディ側の金属の棒(フレット)にぴったり寄せて付ける。指で押さえるときと同じ位置です。マス目の真ん中やヘッド寄りに付けると、音がビリつきやすい
- まっすぐ付ける。斜めになると、弦によって音程がずれる
- 強く締めすぎない。強すぎると音が高く(シャープ気味に)なる
- 付けたらチューニングを確認する。カポを付けると少し音程がずれることがある
早見表1:その押さえ方で弾くと、何のキーになる?
「この形で弾いて、カポを何フレットに付けると、何のキーで鳴るか」の表です。
| 押さえ方 | カポ1 | カポ2 | カポ3 | カポ4 | カポ5 | カポ6 | カポ7 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| C | C# | D | E♭ | E | F | F# | G |
| G | A♭ | A | B♭ | B | C | C# | D |
| D | E♭ | E | F | F# | G | A♭ | A |
| A | B♭ | B | C | C# | D | E♭ | E |
| E | F | F# | G | A♭ | A | B♭ | B |
| Am | B♭m | Bm | Cm | C#m | Dm | E♭m | Em |
| Em | Fm | F#m | Gm | A♭m | Am | B♭m | Bm |
※ C# と D♭、E♭ と D# のように、同じ音に2つの呼び方があります(異名同音)。
早見表2:このキーの曲は、どの形で何カポ?
「原曲のキーがわかっているとき、どの押さえ方でカポ何にすれば弾きやすいか」の表です。迷ったら左の列を選んでください。
| 原曲のキー | おすすめ | ほかの候補 |
|---|---|---|
| C | C の形(カポなし) | G の形・カポ5、A の形・カポ3 |
| C#(D♭) | C の形・カポ1 | A の形・カポ4、G の形・カポ6 |
| D | D の形(カポなし) | C の形・カポ2、A の形・カポ5 |
| E♭(D#) | C の形・カポ3 | D の形・カポ1、A の形・カポ6 |
| E | E の形(カポなし) | C の形・カポ4、D の形・カポ2 |
| F | C の形・カポ5 | D の形・カポ3、E の形・カポ1 |
| F#(G♭) | D の形・カポ4 | E の形・カポ2、C の形・カポ6 |
| G | G の形(カポなし) | D の形・カポ5、E の形・カポ3 |
| A♭(G#) | G の形・カポ1 | E の形・カポ4、D の形・カポ6 |
| A | A の形(カポなし) | G の形・カポ2、E の形・カポ5 |
| B♭(A#) | G の形・カポ3 | A の形・カポ1、E の形・カポ6 |
| B | G の形・カポ4 | A の形・カポ2、E の形・カポ7 |
※ マイナーキーの曲(Am など)は、表の「C」の行が「Am」、「G」の行が「Em」に対応します。
どの候補を選べばいい?
- カポの位置が低いほど、ギターの音は落ち着いた響きになる
- カポの位置が高いほど、キラキラした明るい響きになる(7フレットを超えるとフレットが狭くなり、押さえにくい)
- 同じキーでも、G の形と C の形では雰囲気が変わる。何種類か試して、曲に合う響きを選ぶのも楽しみ方の1つ
自分の歌いやすいキーの見つけ方
- まず譜面どおりのカポ位置で、サビのいちばん高いところを歌ってみる
- 苦しければカポを1フレットずつ下げる(外してもまだ高ければ、カポを付けて別の形で弾く方法を早見表2で探す)
- 低すぎて声が出にくければ、カポを1フレットずつ上げる
- サビも A メロも無理なく歌える位置が、あなたのキー
男性が女性ボーカルの曲を歌うときは半音4〜5つ分くらい下げる、女性が男性ボーカルの曲を歌うときは半音4〜5つ分くらい上げると、ちょうどよいことが多いです(カポで下げきれないときは、キー変更と組み合わせます)。
カポとキー変更(移調)の違い
コード譜サイトやアプリには「キー変更(移調)」の機能があるものもあります。
- カポ:押さえ方はそのまま、ギターの鳴る高さを変える
- キー変更:譜面のコードそのものを書き換える(押さえ方が変わる)
キー変更で歌いやすくなっても、F や B♭ のような押さえにくいコードが増えることがあります。「キー変更で高さを決めて、カポで押さえやすい形にする」のが、いちばん弾きやすい組み合わせです。
LimeNote では、キー変更とカポの両方を無料で使えます(2026年 公開予定)。有料プランでは、曲ごとに自分のキーとカポを自動で保存できるので、次に開いたときに設定し直す必要がありません。
まとめ
- カポは押さえ方はそのまま、鳴る高さだけを変える道具
- 使い方は2つ:原曲キーを簡単なコードで弾く/自分の歌いやすい高さに変える
- キーを上げたいならカポを上へ、下げたいなら下へ。1フレットで半音
- 迷ったら早見表2の「おすすめ」から試す