耳コピしたコード譜はどこで公開する?投稿先の比較と著作権の基本

· LimeNote 編集部

時間をかけて耳コピしたコード譜。自分で弾くだけではもったいないので、誰かに使ってもらいたい——そう思ったことはありませんか?

ただ、いざ公開しようとすると「どこに載せればいいの?」「歌詞を載せても大丈夫?」と迷うはずです。この記事では、耳コピしたコード譜の主な公開先を比較し、公開する前に知っておきたい著作権の基本をまとめます。

この記事について この記事は、コード譜サービス「LimeNote」の運営チームが書いています。著作権についての説明は一般的な内容で、法的な助言ではありません。具体的な判断が必要なときは、各サービスの規約や、権利者・専門家に確認してください。

まず知っておきたい:著作権の基本

公開先を選ぶ前に、コード譜と著作権の関係を整理しておきます。ここを知らないと、せっかくの譜面が削除されたり、トラブルになったりすることがあります。

歌詞は著作物。ネットに載せるには許諾が必要

歌詞は著作物です。 他人が作った歌詞をインターネット上で公開するには、原則として権利者の許諾が必要です。

多くの曲の歌詞は、JASRAC や NexTone といった管理団体が管理しています。これらの団体と利用許諾の契約を結んでいるサービスであれば、その契約の範囲で歌詞を載せることができます。逆に、契約のない場所に歌詞を載せると、許諾のない公開になってしまうおそれがあります。

コード進行そのものは保護されにくいとされる

コード進行(C→G→Am→F のような並び)そのものは、ありふれた表現であることが多く、一般に著作権で保護されにくいと考えられています。

ただし、コード譜はふつう歌詞と一緒に書くものです。問題になりやすいのは、コードではなく歌詞の部分だと考えておくと整理しやすいでしょう。

著作権が切れた曲(パブリックドメイン)

作詞者・作曲者が亡くなってから一定の期間が過ぎた曲は、著作権が切れています。日本では、2018年12月30日から保護期間が原則「死後70年」になりました(それより前にすでに切れていた作品は、切れたままです)。唱歌の「故郷」(作詞:高野辰之、作曲:岡野貞一)などがその例で、歌詞を載せることに許諾はいりません(ただし、編曲や新しい訳詞には別の権利があることがあります)。

公開先の比較

公開先 見つけてもらいやすさ 作者のクレジット 歌詞の権利の扱い
個人ブログ △ 検索で上位に出るまで時間がかかる ◎ 自分のサイトなので明確 △ ブログサービスの契約次第
X・Instagram(画像) ○ その場では広がりやすい △ 転載されると名前が消えやすい △ 自分で確認が必要
YouTube 概要欄 ○ 弾いてみた動画とセットで届く ○ チャンネル名が残る △ 自分で確認が必要
ChordWiki ○ 検索に強い △ 誰でも編集でき、作者がわかりにくい △ 規約で確認が必要
LimeNote(公開予定) ○ 曲を探す人に直接届く ◎ すべての譜面に作者名を表示 ◎ 権利処理を確認した曲だけ公開

個人ブログ

自由度がいちばん高い公開先です。自分のペースで書けて、作者が誰かもはっきりしています。

一方で、歌詞を載せられるかどうかは、使っているブログサービスによります。 ブログサービスによっては、JASRAC や NexTone と契約していて、その範囲で歌詞を載せられる場合があります(JASRAC は契約を結んだサービスの一覧を公開しています)。

ただし、そうした契約にも範囲があります。たとえば、アーティスト別・曲別の索引を作って大量の歌詞を載せるなど、歌詞サイトのような使い方は契約の範囲外とされている例があります。コード譜をたくさん載せるブログはこれに当たるおそれがあるので、規約やヘルプページをよく確認しましょう。独自ドメインのサイトでは、自分で許諾を取る必要があります。

また、検索で上位に表示されるまでには時間がかかり、曲を探している人に見つけてもらうのは簡単ではありません。

X・Instagram(画像で投稿)

コード譜を画像にして投稿する方法です。その場での広がりやすさは魅力ですが、

  • 投稿は時間とともに流れていき、あとから探しにくい
  • 画像を転載されると、作者の名前が消えやすい
  • 歌詞の扱いは自分で確認が必要

といった弱点があります。「新しい譜面を作ったよ」というお知らせに使い、譜面そのものは別の場所に置くのがおすすめです。

YouTube の概要欄

弾いてみた・弾き語りの動画と一緒にコードを載せる方法です。演奏と譜面がセットで届くので、見た人がすぐに真似しやすいのが強みです。

YouTube は JASRAC などと包括的な利用許諾契約を結んでいて、JASRAC が管理する曲の演奏動画は、その契約の範囲で投稿できます。ただし、概要欄に文字で歌詞を載せることまで同じように扱われるとは限らず、また CD などの音源をそのまま使う場合は別の許諾が必要です。歌詞を載せる場合は自分で確認しましょう。コード進行だけを載せる、という方法もあります。

ChordWiki

誰でもコード譜を投稿・編集できる、歴史の長い Wiki 型のサイトです。検索に強く、ボカロやネット発の曲を探す人がよく使っています。歌詞の掲載の扱いは、投稿する前にサイトの規約で確認してください。

Wiki なので、他の人が譜面を直してくれることがある一方、誰が作った譜面なのかがわかりにくいという面もあります。「作った譜面を自分の作品として残したい」人には、少し物足りないかもしれません。

コード譜サービスに投稿する

コード譜サービスに投稿する方法です。曲を探している人に直接届くのが最大の強みです。投稿を受け付けているかどうか、作者の名前がどう表示されるか、歌詞の権利をどう扱っているかは、サービスによって違います。投稿する前に確認しましょう。

LimeNote は「譜面をつくる人」を募集しています

私たちが作っている LimeNote は、2026年公開予定のコード譜サービスです。耳コピした譜面を、作った人の作品として届けられる場所を目指しています。

  • すべての譜面に作者の名前を表示し、作者ごとのプロフィールページから、その人の譜面一覧を見られます
  • 1曲に何人でも譜面を投稿できます。 「簡単アレンジ」「原曲キー」など、同じ曲でもあなたのアレンジとして別に公開でき、見る人が選べます
  • 権利処理を確認した曲だけを公開します。歌詞の権利の心配を、作り手が一人で抱えなくて済むようにしています
  • 歌詞を貼り付けて、文字をタップするだけでコードを置けるエディタ。コードを何小節伸ばすかも入れられます

いま、公開前から一緒に譜面を作ってくれる 第1期の作り手 を募集しています。詳しくは 譜面をつくる人の募集ページ をご覧ください。

よくある質問

耳コピした譜面を公開するのは違法?

コード進行だけを公開することは、一般に問題になりにくいと考えられています。注意が必要なのは歌詞で、許諾なく公開すると権利の侵害になるおそれがあります。歌詞を載せるなら、権利者と契約しているサービスを使うのが安全です。

歌詞なしで、コードだけ載せればいい?

歌詞の権利の問題は避けやすくなります。ただ、歌詞がないと「どこでコードを変えるか」が伝わりにくく、弾く人にとっては使いにくい譜面になりがちです。小節線(|)でコードを区切って書くなど、歌詞なしでも弾ける工夫をすると親切です。書き方の参考に「コード譜の読み方入門」もどうぞ。

他のサイトの譜面を写して投稿してもいい?

やめましょう。他の人が作った譜面を写して公開すると、その人の努力を横取りすることになり、サービスの規約違反になることがほとんどです。自分で耳コピした譜面を公開してください。

まとめ

  • 公開する前に、歌詞は著作物で、ネットに載せるには許諾が必要ということを押さえる
  • 個人ブログ・SNS・YouTube・ChordWiki・コード譜サービスには、それぞれ得意なことがある
  • 「作者として名前を残したい」「曲を探している人に届けたい」なら、クレジットと権利処理がしっかりしたサービスを選ぶ

参考


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