自動スクロールの速さの決め方(BPM との関係)
スマホやタブレットでコード譜を見ながら弾き語りをするとき、手放せないのが自動スクロールです。両手がふさがっていても、譜面が勝手に流れてくれます。
ところが、この速さがなかなか合わない。速すぎて歌っている場所が画面の上に消えていく、遅すぎて次の行が見えない——。この記事では、自動スクロールの速さをどう決めればいいかを、テンポ(BPM)との関係から解説します。
なぜ速さが合わないのか
自動スクロールは、一定の速さで画面を流し続ける機能です。一方、コード譜は曲によって、また同じ曲の中でも、1行あたりの長さ(何小節分か)がばらばらです。
- 歌詞の詰まった行は、短い時間で歌い終わる
- 「ラララ〜」と伸ばす行は、文字数のわりに長い時間がかかる
- イントロや間奏は、行は少ないのに時間が長い
このため、どんなに調整しても曲の全部の場所でぴったり合わせることはできません。目指すのは、「だいたい合っていて、ずれても困らない」速さです。
BPM とは:1分間に何拍か
BPM(Beats Per Minute)は、1分間に何拍刻むかを表す数字で、曲のテンポを表します。
- BPM 60:1秒に1拍。ゆっくりのバラード
- BPM 90〜100:ミディアムテンポ
- BPM 120〜140:アップテンポ
BPM がわかると、曲の長さを計算できます。
曲の長さ(秒)= 小節数 × 1小節の拍数 ÷ BPM × 60
例:4拍子で80小節、BPM 120 の曲 → 80 × 4 ÷ 120 × 60 = 160秒(2分40秒)
つまり、BPM が倍になれば、同じ譜面を半分の時間で流せばいいということです。テンポの速い曲ほど、スクロールも速くする必要があります。
ちょうどいい速さを見つける手順
1. 目標は「いま歌っている行が、画面の上から3分の1あたり」
スクロールが合っているときは、いま歌っている行が画面の上のほうにあり、その下に次の2〜3行が見えています。この状態を目指します。
2. 最初は「遅め」から始める
速すぎると、歌っている行が画面から消えてしまい、取り返しがつきません。遅すぎる分には、画面の下のほうを見ればいいので、まだ弾けます。迷ったら遅めに設定しましょう。
3. 1番を通して弾いて、ずれ方を見る
1番の終わりで、
- 歌っている行が画面の上の端にある → 少し遅くする
- 歌っている行が画面の真ん中より下にある → 少し速くする
を確かめ、少しずつ調整します。
4. 決めた速さは記録しておく
ちょうどいい速さが見つかったら、曲ごとに記録しておきましょう。次に弾くときに、また一から調整する手間がなくなります。
イントロ・間奏でずれないコツ
自動スクロールがいちばんずれやすいのが、イントロと間奏です。行が少ないのに時間が長いので、譜面だけが先に進んでしまいます。
- イントロの間はスクロールを止めておき、歌い出しで開始する
- 長い間奏の前で一時停止し、間奏が終わったら再開する
- 間奏を小節の箱で書いた譜面(1小節ずつ区切られている譜面)は、行の長さと時間が対応しやすく、ずれにくい
小節の区切りが見える譜面の読み方は「コード譜の読み方入門」で解説しています。
そもそも自動スクロールを使わないという選択
曲によっては、自動スクロールより手でスクロールするほうが楽なこともあります。
- テンポが途中で変わる曲
- 間奏やソロが長い曲
- 1画面に収まるくらい短い譜面
文字を小さめにして1画面に収める、2画面に分けてサビの前だけ手で送るなど、自分のやりやすい方法を選びましょう。フットペダル(Bluetooth のページめくり用ペダル)が使えるアプリもあります。
LimeNote の自動スクロール
コード譜サービス LimeNote(2026年 公開予定)では、自動スクロールと速さの調整を無料で使えます。
- 譜面に BPM が入っている曲は、BPM から基準の速さを自動で決め、そこから好みに合わせて速くしたり遅くしたりできる
- 演奏モードは大きな文字で、譜面台に置いたスマホでも見やすく、演奏画面に広告は出ない
- 有料プラン(Premium)では、ライブラリに入れた曲ごとにスクロール速度を自動で保存できる
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まとめ
- 自動スクロールは一定の速さなので、全部の場所でぴったり合うことはない。「だいたい合う」を目指す
- BPM が速い曲ほど、スクロールも速くする
- 目標は「歌っている行が画面の上から3分の1」。最初は遅めから
- イントロ・間奏は一時停止、決めた速さは曲ごとに記録